息子の期末テストの答案用紙が無くなったとの連絡が学校からあった。
因みに、息子は高校生である。
仕事中に家内からその連絡があり、学校関係者が謝罪に伺いたいとのこと。
答案用紙を失くしたことは良くないことだが、再発しなければそれでいい。
無くなったテストに関しては、再テストを受ければ良いと回答するよう家内に伝え、謝罪は特にいらないことも合わせて伝えるようお願いした。
教育委員会が激怒している。
暫くして、家内から再度連絡があった。今回の答案紛失の件で、教育委員会でも大問題になっているとのこと。どうしても謝罪に伺いたいとのこと。
私に対する謝罪はいらないと伝え、謝罪する対象は答案用紙をなくされた息子であると回答し、息子が謝罪を受け入れるならそれ以上の謝罪は不要であると家内に伝えた。また、多忙のため、謝罪を聞く時間がないことも伝えるようにお願いした。
どうしても謝罪したい。
どうしてもご両親に謝罪したいとのことで、学校側としては、本日伺いたいと言って聞かないとのこと。奥様だけでも本日中に謝罪したいとのこと。ご主人には日を改めて謝罪したいとの事だった。
なんか面倒なことになっている。謝罪される側が振り回されている。こちらの事情もあったものではない。仕方なく、次の休みを伝え、その日に学校に伺う旨伝えた。
帰宅後に家内から状況を聞くと、校長先生と教頭先生が謝罪に来たとのこと。答案用紙が無くなった理由は調査中とのことだった。
答案用紙が無くなった理由
休みの日に学校に出向くと、校長先生と担任の先生が待っていた。校長室に通され、答案用紙の紛失に関する経緯を教えてもらった。
答案用紙の取り扱いはマニュアル化されており、マニュアル通りに扱えば、本来、なくなったりなどしないとのこと。しかし、一部の教師がマニュアルと違う扱いをしてしまい、息子の答案用紙だけが紛失してしまったとのこと。なくなったのはすべての教科ではなく、一部の教科とのこと。
深々と頭を下げる校長。
息子の成績にマイナスになるようなことがなければ、特に処分などは求めないと回答し、再発しないようお願いした。
なくなってしまったものは、どうしようもないし、見つかるまで探せ!なんて酷なことも言えない。失敗は誰にでもあることと私は思う。再発しなければ、息子の成績に影響がなければそれで良いと思った。
無くなった答案はなんの教科なのか尋ねると、「音楽です」とのこと。
音楽?音楽なんて期末テストがあるの?私の時代に音楽のテストなどあったか?
そんな思いが頭を駆け巡った。音楽も人生を豊かにする大切な芸術分野。疎かにしてはいけない。でも、振り回されてもいけない。そんなふうに思った。
帰宅後、息子に学校側から謝罪があったことなどを報告した。興味がなさそうだった。好きな音楽家はいるのかと聞くと、ドビュッシーと答えた。
マニアックな答えだ。何故好きか尋ねると、名前の響きが・・・だそうだ。そういう年頃なのかと思った。
学校にまで行った私は何だったのだろう。疲れがドビュッシーと出てきた。